CD制作を巡るなんたらかんたらPart9.
第9話
- ラジオ出演のこと とか・・・ (その3)-
(9年目/8年)
無事終わった・・・ 。
というか、ものすごく嬉しいひとときだった。
番組でのやりとりした話題は、CD完成に9年もかかってしまっていたり、いろんなミュージシャンが関わっていることの面白さ、ワントラック、ワントラックと少しずつ重ねた音作りへのこだわりの話、レコーディングした機材や楽器のことなどけっこうマニアックな話、ジャケットやブックレットのイメージをあれやこれやと考えて作り上げていったこと、アルバムタイトルのこととか。
自分だけでなく、ジョージ(仮名)やこだまくんにもミュージシャンとしての立場からのコメントを引き出してくれて、普段はお互い飲んでばっかりでこういう話をすることはないから、自分に対する話は特に興味深かった。
そんな話の中、
「このアルバムをいろんな人に聴いてもらいたい。」とジョージ(仮名)。
「このアルバムができた時、甲斐さんに聴いてもらいたかった。」とこだまくん。
ふたりの言葉はあまりにうれしく、ありがたく頂戴した。
長い間、みんなに手助けしてもらって、やっと出来上がったCDは大切な自分の宝物。
甲斐さんが投げかけてくれた言葉
「こんなにたくさんの人達とめぐり会えてこれは財産ですね」
「音楽やっててよかったと思うでしょう?」
そのとおりです、この言葉がすべてだと思う。
自分が好きでやっていた音楽。ふとそれをしていなかった自分。
鶴岡からの「またやったら」の一言から「どうせやるならきちんと」で始まったレコーディング。
まさかこんなにかかるとは思ってなかったけど、長引く録音期間によってこのCDに関わってくれる人が増えていくことになる。
取り掛かってから完成するまでの間、自分がCDを作ろうと思った時から頭の中で鳴っている音(曲)のイメージは変わることはなくて。
何とかその鳴っている音を出したくって、自分のこのアルバムに対する思いを伝え、理解していただき、いろんなアプローチをしてイメージを掴んでもらい、それぞれが持っているパフォーマンスを出してもらった。
そんな方々とめぐり会い、自分の音に残せたことは本当にかけがえのない財産です。
そんなこんなで、番組中はCDを制作していく中でのこれは話しておきたいなあと思ってたことを話題に出していただき、とても楽しく話をすることができた。まさにシミュレーション通り。
でも、最後の最後にまったく予期せぬ問いかけがあった。
「この番組を聴いている宮崎、鹿児島のリスナーへひとこと・・・ 」
頭の中が真っ白になって、
「宮崎の皆さん、うんぬんかんぬん、&*;!@>?+#~$= ・・・ 。」
よく覚えていない。
それから・・・ 何だか自慢げになっちゃって書きづらいけど・・・。
番組中、パーソナリティの甲斐さんに
「レコーディングに携わる人は一度聴いたほうがいいですよ」
「名盤になりますよ」と言っていただいた。
こっちはびっくりしてその時は笑うしかなかった。けど、素直に嬉しかった。
そして番組終了後、ダメ押しのこだまくんの一言。
「いつもはあんなに誉めることはないですよ」
うーん、何とも言えない気分。 ・・・ 嬉しい。
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「SOUND ORIGINATOR」という番組。
どんな番組なんだろうと思い、FM宮崎のホームページの番組紹介欄を覗いてみた。その紹介メッセージの一部にこう書いてあった。
- 音楽全般を時には辛く、時には深く考察する歴史ある番組です。 -
開局以来21年間通算1100回を超える番組。
びびった・・・。
(第7話より)
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番組にも甲斐さんにもびびってた自分がウソのような嬉しいひとときでした。それもこれも長い間関わっていてくれた皆さんのおかげ、ただただ感謝です。
- つづく -